保育園に通わせている子どもは、いつも園でどのくらいお昼寝をして帰ってきますか?
ほとんどの保育園が、お昼寝の時間を設けていると思います。
そのお昼寝の時間に、納得できている人はどのくらいいるのでしょうか…?
「正直そろそろやめてほしい…せめて短くしてほしい」
というご家庭も多いのではないかと思います。
保育園のお昼寝に関する裏側や、意見の伝え方についてまとめるので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
もくじ
保育園でのお昼寝は必要なの?
保育園でのお昼寝は、保育園によってその時間の定め方が異なります。
保育所保育指針では、指導計画の作成にあたり次のように解説しています。
午睡は生活のリズムを構成する重要な要素であり、安心して眠る
ことのできる安全な睡眠環境を確保するとともに、在園時間が異な
ることや、睡眠時間は子どもの発達の状況や個人によって差がある
ことから、一律とならないよう配慮すること。
お昼寝は、体力の回復や脳をやすませるために必要なことです。
しかし、保育園に通う子どもたちは、同じクラスでも発達の個人差があるので、保育士は充分に配慮しなければなりません。
例えば
・お昼寝が必要な子どもが、落ち着いた環境で眠ることができる場を確保
・お昼寝しない子どもが、伸び伸びと遊ぶことができる環境や体制を整える
・疲れている子や、体調が優れない子など、子どもの状態に応じて静かに体を休めることができるよう配慮する
・5歳児の子どもは就学後の生活も考え、保護者と連携を取りながらお昼寝のない生活に慣れていく
私がいた保育園では、クラスが上がるごとにお昼寝の時間を短くしていました。
0~3歳児は、眠くないと言いながらもお布団に入れば寝てしまう子が多いように感じました。
4、5歳児はお布団に横になっても眠れない子も増え、かなり個人差がある感じです。
5歳児の夏からは、小学校入学に向けてお昼寝をなくしていくよう促していました。
眠れない子は、途中で静かにお布団から出てもらい絵本の時間に。
正直、保育士の人数の関係で「伸び伸びと遊ぶ」環境を作ることは難しかったです。
保育園でお昼寝をさせる意図
保育園でのお昼寝は、体や脳を休めるためにあります。
しかし「その時間、保育士が忙しいからでしょ?」と言われることもありあます。
お昼寝をさせる意図について、詳しく解説していきます。
保育園でのお昼寝は子どものため
保育園でのお昼寝は、子どもたちのためにあります。
ご家庭の事情によっては、朝7時から登園するため、6時から起きている子どももいます。
お迎え時間が7時で、それまで保育園で待っていなければならない子どもも。
そういった子は、お昼寝がないと1日体力が持ちません。
「お昼寝をしないと、お迎えの後に歩いて帰る体力がない」
「お昼寝しない日は、帰るとお風呂や夕食の前に寝てしまって困る」
このように”お昼寝をしてもらわないと困る”という相談もあるくらい、園でのお昼寝が必要不可欠な子どももいます。
保育園でのお昼寝時間は保育士のため
これは少し誤解がありますが、事実でもあります。
保育士が用事を済ますために「子ども達にお昼寝してもらっている」というわけではありません。
「子ども達がお昼寝をする時間だから」用事を済ませています。
保育士は、子ども達のお昼寝時間に……
・月齢に合わせた呼吸チェック
・連絡帳の記入
・保育園内外の掃除
・書類作成や、行事の準備
・順番に保育士の休憩
だいたいどの保育園も、お昼寝の時間にこのようなことをしています。
少し前までは保育士の休憩時間は確保されていませんでした。
子どもと一緒にご飯を食べて、お昼寝中は書類を書いて……。
保育士の離職率の多さも相まって働き方が見直され、交代で1時間の休憩を取れる保育園も増えてきたようです。
(まだまだそんな余裕のないブラック保育園は多数)
「じゃあ子どもが起きていたら、休憩やその用事はしないの?」
と言われれば、それは難しいのが現状です。
お昼までしか勤務できないパート保育士も多く、手薄になる時間なのでお昼寝時間がないと仕事ができません。
保育士のためのお昼寝時間と思われても仕方がないように思います。
保育園のお昼寝が長すぎる!家庭への影響
お昼寝時間に満足している子もいれば、退屈で仕方のない子もいるかもしれません。
1度寝てしまえば、起床時間まで目を覚まさない子も多く、年齢によっては「寝すぎてしまう」ということも。
保育園のお昼寝が長すぎると、どのような影響があるのでしょうか?
同じ年の幼稚園児との差
3歳や4歳で幼稚園に入園した子どもたちは、お昼寝がありませんよね。
はじめは夕方に寝てしまうこともありますが、次第に慣れていきお昼寝のない生活が当たり前になります。
自然と夜は早く眠ることができ、朝は早起きできるのでいいリズムを取り入れることができます。
同じ歳でも、幼稚園と保育園では生活リズムに差がでてきてしまいます。
保育園でのお昼寝が影響して夜なかなか寝ない
4歳や5歳になっても、乳児のころと同じようにお昼寝をしていては長すぎですよね。
お昼寝明けからの活動では、体力が余ってしまい、夜遅くなるまで眠れないという影響がでてきます。
働くママとしては、寝かしつけの後にもたくさん家事が残っていて、子どもが遅くまで起きていると困りますね。
お昼寝がなければ、夜もすんなり眠れるいいリズムがつくのに……。(保育園のせいで~!!!と言いたくなる)
いつまでもお布団やパジャマの準備が必要
保育園の送迎に車を利用できない場合は、月曜日と金曜日が大変なんですよね……。
お布団セットにパジャマの準備を抱えながらの、徒歩通園や自転車通園。
毎週の洗濯も、地味にしんどい。
園によっては掛布団のみの準備でいい場合もありますが、負担であることに変わりありませんよね。
もうお昼寝しない年齢になれば「この苦労必要?」と疑問に思ってしまいます。
お昼寝をやめてほしいときの相談方法
お昼寝に関しては、保育園側の意向もありますので「相談」という姿勢で話を持ち掛けましょう。
「夜寝ないから、もうこの子にはお昼寝させないで!」
と、言い方を間違えればモンスターペアレントと誤解されてしまうことも……。
・どうしても眠れない子は、その時間どうしているのか?
・園では何歳までお昼寝をしているのか?
・先生は我が子の体力的に、お昼寝が必要だと思うか?
まずは保育園での現状を把握してみてください。
保護者と保育園側でしっかり情報共有をしてみてくださいね。
クラスにはお昼寝が必要な子もいますし、保育士の手が足りない場合もあります。
しかし、相談することによって「お昼寝不要」の声が多いことを把握してもらうことができれば、状況が変わるかもしれません。
別室で、静かな遊びをして過ごすくらいは可能なのではないでしょうか。
まとめ
保育園でのお昼寝は、個人差により必要度が異なります。
しっかりお昼寝をしたい子どもへの配慮も必要ですが、眠れない子への環境作りも大切にしてほしいですよね。
お昼寝のしすぎで夜眠れないと、働くママへの負担が大きくなってしまいます。
機会があれば、保育士に相談してみてはいかがでしょうか。
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